HOKUTOが考える不動産業
住宅に関する専門的かつ最適なアドバイスが出来る建築のプロが不動産業をすることに大きな意味がある
新築から築後160年、それ以上の建物を見てきたHOKUTOだから出来るご提案があります。
当社は創業時から、不動産登録をしており、社員には宅地建物取引士や不動産のプロもおります。しかし、これまでの事業活動としては積極的に不動産仲介や売買に力を注いできたというわけではありません。創業時より、20~30年先にそういった需要が増えるだろうということで準備しておりました。 当社では、顧客のニーズがあることが前提であると考えており、当初の予想通りそろそろ、お客様からの要望が増えており、ひとつずつ対応しているところです。 新たに家を買ったり借りたり、または持っている家を売ったり貸したりしようとするのは、一般の消費者にとっては実に骨が折れる行為です。一般の消費者にとっては、家の売買や賃貸契約などに関わる経験は日常的ではなく、また充分な知識を持っていないことから、不動産業者に言われるがまま…という方が少なくありません。 不動産業者は住宅・不動産業界というカテゴリーに入れられていますが、家の情報を商品としたサービス業に過ぎません。実際、不動産業者は物件に対して消費者が容易に調べられる程度の、間取りや立地条件など表面的な情報しか持っていないことがほとんどです。いざ契約となって初めて「重要事項説明書」を作成してその段階で当該物件について詳しく調べるということも少なくありません。 不動産業者に、住宅の知識がないのは別段珍しいことではなく、建築の基礎的な知識や構造についての知識も、一般の消費者が持つそれとさほど変わらないといっても過言ではないのです。 また、日本の不動産業界は国際的にみても透明性が低いと言われており、消費者に不利で業者に有利な契約もあります。売主、買主に対しても、住宅に関する適切で専門的なアドバイスが得られる環境ではないということが、当社が不動産事業部を設けている理由でもあります。 このような不動産を取り巻く現状では、もっとお客様のためにこうしてあげるべきではということを、当社が積極的にやっていくしかないのではと考えております。
既存の不動産業者と同じ土俵で同じ仕事をするような、既存の不動産の売買競争に参戦するつもりは毛頭ありません。
そもそも単に物を売り買いするということであれば、わざわざ当社がやらなくてもよいと考えております。不動産業者は沢山存在しますし、そういった単純な売り買いのニーズであれば、お付き合いのある不動産業者にご紹介しております。 しかし、工事で関わるお客様が不動産についてのお困りを解決した方法として、既存の不動産業者の対応を知ると、残念ながら、物足りなさを感じざるを得ないのが現状です。不動産業者の対応として、してあげたらよいのにしていないこと、するべきなのにできていないことが多々あります。 これまでも、お客様から「検討中の物件の内覧にいくので一緒に見てほしい」「ある中古物件を検討しているけど、リフォームする価値があるのか、リフォームするとしたらいくらかかるのか教えてほしい」というご依頼を受けてきましたが、ここ近年は大変増えてきました。
もちろん無償で内覧に同行させていただきアドバイスさせていただいております。
リフォームする価値のある住宅か、販売価格は妥当か、またリフォームするとしたらどういった工事が必要か、どの程度費用がかかるのかといった、住宅の寿命を延ばすことを念頭においたメンテナンスまでを含めた建物の評価ができる業者というのは、実はほとんど存在しません。不動産業者は早く売ることが自社の利益になるために良いことしかいいませんし、リフォーム業者は自社の利益になる工事しかすすめないからです。売りたい、貸したいという前提があるのが不動産業者です。彼らは「売買」「取引」の専門業者であり、建築のプロではないのです。 不動産業者が、「建物の詳しい診断は北斗さんに見てもらったらいいよ」とお客様にすすめている場合もあるくらいです。また、不動産業者は物件の宣伝媒体をあまり持っていません。一方当社は手掛ける工事が多岐に渡るため、多くの宣伝媒体を持っているという強みがあります。
我々、建築のプロが不動産業をすることに、大きな意味があるのではないかと考えています。
当社のような住まいに関わる工事を全てやっている、新築、リフォーム、など多岐にわたって仕事をしていると、塗装すべきかリフォームするべきかお客様から聞かれた時に、当社は必要がなければ工事をおすすめすることはしていません。舞い込んできた契約のチャンスに飛びつかなくても食べていける業態だからです。現地調査の結果、メンテナンスの時期としてまだ早いと判断すれば、それをそのままお客様に、5年後でも大丈夫ですよ、とお伝えします。
多種多様な工事を手掛けているからこそ、必要で最適な工事をおすすめする、総合的なアドバイザーになれるわけです。
しかし単一の仕事を生業としている業者は、その仕事をなんとしても得なければ食べていくことができません。 我々は複数の仕事をしているため、ほかにもたくさんの依頼があるので、依頼された案件について客観的かつ専門的なアドバイスができるというわけです。この住宅に塗装はまだ必要でないとか、この物件はあまりお買い得ではないといったことも、そろばん勘定抜きにアドバイスできるという強みがあります。 当社では月に100件を超える住まいに関わる工事をしています。新築時から現在までに何かしらの不具合やお困りが生じた住宅の現状を解決しに伺うわけですから、建物のくせ、欠点、優先すべき順序、適切な施工などについて、日々、研さんを重ねております。このハウスメーカーがこの時期好んで使っていたこの建材は、数年経つと大抵このような劣化が生じてしまう、というような知見を豊富に持っています。逆に、この工務店の住宅は年数が経ってもしっかりしている住宅が多い、ということも少ないですがあります。
そういった大小様々なハウスメーカーが建てる住宅が、多種多様な条件の元で、どう変化していったか、という膨大なデータが蓄積されています。
「この会社の建物はこういった不具合が多いので、そこが劣化している。販売価格はお買い得に見えるが、リフォームしても改善しにくい部分なので買わないほうがいい」とか「この会社の建物はこういった不具合があるが、リフォームでおおむね改善できる。しかし販売価格とかかるリフォームの費用とを鑑みると、必ずしもお買い得とはいえない」などといった判断も、率直にお話しすることができるわけです。 通常、不動産業者がアドバイスする際には、日当たり、角地であるか、南面道路などを利点としてすすめることが多いです。 しかし、当社では実際に住んでいる方からのお悩みをご相談いただく中で、南面に面した住宅は目隠しが必要であったり、日当たりが良すぎて劣化が激しかったりと、必ずしもいいことばかりとは限らないということを知っています。 例えば、同じランクの物件で比較すると、北面道路に建っている場合土地の価格が安いので、断然お買い得といえます。南面道路は北面道路より人気があり土地の価格が高いのですが、リビングや庭などのメインの居住スペースが通りに面しているということが、生活していく上で意外とプライバシーを保ちにくいという面があります。 不動産業者のアドバイスには、住宅の基本的な構造や立地の部分で、のちのちどうしても改善しにくいことを一番に見ておくべきであるという視点が欠けていることが殆どなのです。
当社がアドバイスする際に一番重視しているのは、風通しと水はけです。
このふたつは建てた後に改善することはなかなか難しいのです。そのため、このふたつを無視してしまうと、住宅の劣化が著しくなるとか、そういった改善しにくい大きなマイナス面を抱えてしまうリスクがあります。 逆にいうと、このふたつがクリアされている土地であれば、住宅が長持ちしやすい土地であるといえるわけです。(もちろん、長持ちしようのない、軒の出がなく屋根勾配の小さい住宅を建ててしまえば又、話は変わってきます) 不動産業者はそういった住宅の価値を揺るがしかねない根本的な情報は言わないのですね。単に知らないだけなのかもしれません。「建物の建築会社が大手だから安心です」とかそういった、何の根拠もないこと、特に良いことしかいわない業者が殆どです。 どのような大企業も小さな工務店でも、業として、利益をあげるためにやっており、それは決して悪いことではありません。しかし、不動産業をするならもう少し建物のことを勉強したらどうかという感想は常に持っています。 しかし当社は、消費者にとって、何が一番ベストな選択なのかを、長期的な視野で多角的に考えています。消費者自身が思いつく以上のことを考えて予測し提案するのがプロの務めではないかと思っております。当社の不動産業の登録はそのためにあり、我々の住宅にかかわる経験と知識もそのために生かされるべきであろうと自負しています。